2019年02月22日

フォーサイスに夢中...の副作用とシンギュラリティと

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昨年秋からフレデリック・フォーサイスに夢中。



初めて「ジャッカルの日」を手に取る前までは、「ゆーても昔の話やからなー」と思ってました。
それが読み始めると、冷戦の話でも全く古さを感じさせず。

とにかくストーリーがどんどん進んでいくので、時代を感じる暇がないのです。


この「悪魔の選択」。
私にとっては「ジャッカル」よりも面白かったかな。
続き読みたくて読みたくて電車降りるのもやんなっちゃうくらい。
ぐいぐいと引き込まれていくのです。

表紙もよろしいわな。
サイケなコラージュ、60年代の雰囲気がめらめらとカバーから立ち昇ってる。


しかし図書館で借りている都合上、もう一冊並行して読まないといけなくなってしまい。

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「自伝」のようなもの。
本人は「回顧録」と言ってますが。


これにはこの人の書いた本のネタがたっぷりとつまっている。
物語を読んでから回顧録を読むと、あー、あの本のあそこのストーリーはこのときのものからとってるんだな、てな具合におもしろい。


それにしてもジャーナリスト。

そう考えると文章の切れ味にも納得。(って読んでるのは日本語でだけど。)
見たものをそのまま。

かといって味気ないものなのかと言えば全くその反対で。
情景描写がとてもきれい。

すーっと情景が浮かんでくるような感じ。
でも冗長さがない。
これは「ジャッカルの日」の冒頭から感じた。
簡単に言うと私の文章の真反対。
切れ味よくてすっとしてる。


「水っぽい太陽」と言う言葉が「アウトサイダー」で二回ほど出てきたと思うのだけど、うまいなーと思った。
訳もうまいんでしょうなー。




とまあこんな感じでフレデリック・フォーサイスを片っ端から読んどります。

短編はさほど...な印象があったけど、「シャパード」にはやられた。
静謐と恐怖と温もりと。
最後、主人公と同時に風を感じて「ぞわ」っとした。



読んでない人には全く何のことかわかりませんね。
備忘メモでした。



おっと、そんなとき、半年前位に予約してた図書館の本の順番がやっと回ってきた。

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おなじみダン・ブラウンのラングドンシリーズ、去年出たやつ。


大好きなスペインが舞台で、ページめくるごとに気になる美術館や教会がわんさと出てき、そのたびに手元のスマホで画像を出して確認。

サグラダ・ファミリアの完成もあと何年なんだーとわくわくしてみたり、ビルバオ・グッゲンハイム美術館の奇想天外さに展示物のチェックが止まらなくなったり。

そんな読み方をしててふと感じでしまった。
あんなに夢中になって読んでたダン・ブラウンだけど、フォーサイスの後に読んだらなんというか、「火曜サスペンス」というか「旅情ミステリ」というか、なんか観光ネタ盛りだくさん過ぎて、「キレ」が感じられない。

スリルはあるんだけど、なんかお腹いっぱいで走れないんだよー。
緊張感というかね。

むちゃ楽しみに順番待ってたのにー。




と、ここまで書いた時点で読んでたのは3/4。
その後の展開はやっぱりおもしろかった。
テクノロジーが人類を吸収?
バイオとテクノの融合?
そして最後のオチ。
ダン・ブラウン様さすがです。


考えちゃうなー。
シンギュラリティの前に死んでおきたいと思ったことがある私です。
posted by ティー at 07:28| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月02日

読書の秋

スリラーってマイケル・ジャクソンのあれしか出てこなかったんですけどね。
なので小説ジャンルとしてのスリラーも、ゾンビとか死霊とかそういうのだと思ってたのですけど、違うんですね。

今スリラーに夢中っす!


このスリラーというジャンル、まあそのままぞくぞくするあの怖い感じという意味もあるけど、それに加えてミステリとかアクションとか、あ、そうそうサスペンス的な要素も入ってますよね!?
バイオレンスも。

ちゃうかなー。

まあいいや、ジャンル分けは新しい本とか新しい小説家を探すときには有効だけど、読んでるときは関係ないからねー。


いっときジェームズ・ロリンズ流れから「中世」とか「十字軍」、「カトリック」、「聖骸」、「福音書」なんていう方向に走ったものの、あんまりおもしろくない。
で、だんだん「CIA」なんかの「工作もの」、いわゆる「スパイ小説」に流れてきてぶち当たったのがフレデリック・フォーサイス。


の中でも多分一番有名なヤツ?なのかな。
「ジャッカルの日」を手始めに読みました。
まーおもしろいこと。
(映画化もされてるので、映画も見てみたい。ジャッカルがどんだけかっこいいか見てみたい。)

やっぱ秋の夜長はミステリ、いやスリラーね。


で続いて「イコン」も読んだ。


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これは1990年前後のロシアが舞台で、その頃の私が知ってる実在の人物はエリツィンとゴルバチョフくらいしかいないんだけど、小説中では自由主義世界と共産主義世界の対立を軸としてストーリーが展開されてるわけであります。


ところで「ジャッカルの日」の時代はフランスのド・ゴール大統領暗殺計画だから1960年代。
この中では通信手段はひたすら電話。

「イコン」では携帯が登場するけどコンピューター関係の描写がなんともノスタルジック。
最後のフィナーレでは「戦車団」がクレムリンで敵を蹴散らすのだけど、その描写、「重厚」そのもの。
人、戦車、数数数。
重い。


そこで思い出すのが夏に読んだジェームス・ロリンズの新作。(遅ればせながら出てるのを知って)
タッカー&ケインの「チューリングの遺産」。

これは「次世代」戦闘用ドローンが戦争に使用される様が描かれてるのだけど、もう攻撃する側の人はそこ=戦場におりません。
ドローンが飛ぶだけ。
攻撃する人は安全なとこでドローンを操作する、いや、「ポチ」っとスタートさせるだけ。
それで相手を殺すことはもちろん、なんとあらゆる「情報収集」もできると。

ドローン飛ばしてモノ運ぶんじゃなくて、「情報収集」。
空からカメラで空撮まではまあ分かるけど。
それだけじゃなくっていろんなシステムにアクセスしてそこから情報を吸い取って、それを操作側にアップロード。
一国のインフラに楽々侵入、なんでもあり。
これだけのことをするのに生身の人間は不要。
ドローンてすごいわ。
そのうち現実に...。


て思ってたら。





ドンピシャ、読み終わったちょうどその翌日の新聞かテレビで知ったニュース。
「ベネズエラ大統領、ドローンで暗殺未遂」。



なんか戦争がどんどん「軽く」なりそうで怖いですね。



この感覚と比べると、ジャッカルの時代とかエリツィンの時代がえらく遠い昔に思えるのだけど、これってたかだか20年とか30年でしょ。


いやいや30年てあんたよっぽど昔のことだわ、それを「たかだか」と言えるくらいに生きてきたんですか。


...。


生きてきたんですねー。
posted by ティー at 07:56| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月02日

高村センセの新しいの

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花曇りの下、山つつじ爆発!

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先週はまだ蕾で、「エネルギー充填完了いつでもオケー」な状態でしたが、この週末に爆発した模様であります。

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爆発と同時にエネルギーやら花粉やらが一斉に噴き出してもう私、「目、かいかい」であります。
「鼻、するする」でもある。



閑話休題。


いやー私としたことが。

2015年といえばもう三年くらい前になるのか。
「四人組がいた」を読んだ。
これ、衝撃の内容だった。
え、これをあの高村センセが!?という。

で、その後確か「空海」を読んだんだけど、なんつーか最澄派の私としてはあんまり入り込めなくて。


で、その後は新刊が出ないからどうしよう...何読もう...と悩んでたらダン・ブラウンにヒットして。

そこからジェームズ・ロリンズにもろはまりしました。
それを一通り読んで一息ついたら。



ほんっとうっかりしてた。

センセの新刊が出てたのですね。

早速図書館で予約。
7人くらい先約がいたので、気長に。


と思ったら思いがけず上下ともわりとすんなり順番が回ってきた。


てなことで早速!

と、ふと、新刊にしては先約7人て少なかったし、だいたい本が新しくない!

え!?


と見たら2016年11月に発売されてたのね。
全然新刊じゃない!

知らなかった―私としたことが。
サイエンスヒストリーミステリーアクション小説(!?)にうつつを抜かしておりました。


で、読み始めた。



これ、これこれこれこれこれ!


冒頭、主人公らしき初老というか立派なご老人の心のうちが現実と妄想と過去と現在と嵐の中でつらつらつらつらしつこくしくこくしつっこく語られて...。


これなんだよこれ!



あー続き楽しみ。


と思って少し読んだとこなんだけど。


ほんと地味な内容。
一人暮しの老人、亡くなった妻の記憶、取り巻く村の人。

自然だけはとてもゴージャスで初夏から夏へと映る梅雨の雨、山の緑、田んぼの水、照りつける太陽、シャワーのような蝉の声、そういうのの描写がとても細かく匂い付きで書かれてるのだけど。

周囲から痴呆が始まりかけてるのではと心配されるくらいの老人の心が今と過去を行ったり来たりし、自然や死者と共鳴し、なんつーか今のところそれだけなんだけど、まだあと5/6くらい残ってる。


そんな量をこの調子で書き切るつもりなんですか、高村センセイ!

すごいよなー。
これが作家の力量ってやつでしょうか。



ちょっと英会話休んで読書週間します。



posted by ティー at 07:57| Comment(2) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする